福山の団体開設1年余 いじめ・不和目立つ
福山市の市民団体「子どもサポネット・ハートフル」(小林万里子代表)が、子どもの悩みなどを聞く相談電話を開設して一年余りがたった。オープン以来の相談電話受け付けは約七百件に上る。二十九日には同市内で報告会を開き、一年間の活動を振り返る。 相談電話は「チャイルドラインびんご」の名称で、二〇〇四年十月、広島県東部に住む十八歳以下の子どもたちを対象に開設した。主婦らのボランティア三十五人が交代で、第一・三月曜日の二時間と、第二・四土曜日の四時間、応対している。 約七百件のうち、一年間の相談五百八十五件を分析したところ、テレビや旅行などの「雑談」が六十件とトップ。「いじめ」四十二件、友人など人間関係の「不和」も四十一件で続いた。 一回平均の相談時間は五〜十分で、最長は三時間だった。最近は男子からの相談も増え、恋愛や性などの悩みを打ち明けるケースが多いという。 ボランティアへの負担が大きく、電話の開設時間を拡大できないのが課題。小林代表は「活動をPRして、協力者を増やしたい」と強調。「今後は、子どもからの相談内容などの情報を保護者や学校関係者らと共有し、地域ぐるみで子どもを守るネットワークをつくりたい」としている。 報告会は二十九日午後二時から同市本町の市民参画センターで。早稲田大の喜多明人教授(教育学)が「チャイルドラインは、まちづくり」と題して講演する。資料費用として五百円が必要。Tel084(927)3155。(赤江裕紀) (2006.1.28)
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