中国新聞


「万引に厳罰を」半数以上
広島県内小売店、地検が調査


■大半、被害50件超す

 小売店の半数以上が万引の罰則を厳しくすることを望んでいる―。広島地検が広島県内のコンビニエンスストアやスーパーを対象に実施したアンケートからこんな結果が出た。半数以上の店が年間五十件以上の被害を受けている厳しい実態が背景にあり、地検は事件への対応に反映させる検討を始めた。(門戸隆彦)

グラフ「成人の万引きが減らない理由」

 昨年十一月からの約一カ月間、約百店に実施し、四十店から回答を得た。年間の被害件数は二十二店が五十件以上と答えた。万引の発見は困難か、との問いに約九割の三十六店が「困難」と回答。理由として、複数が役割分担するなどの手口の巧妙化を挙げる店が目立った。

 また、万引は増えているか、の問いに二十一店が「増えている」と回答。処罰を重くすれば万引が「減る」と答えた店は二十一店で、十二店は「変わらない」、三店は「減らない」とした。重罰化の方法としては「高額の罰金刑にする」が六店、「実刑にする」が五店、「被害額に応じた罰金刑にする」が四店だった。

 地検の富松茂大刑事部長は「大人の万引は子どもにも悪影響を与える。複数犯など手口が悪質なケースについては初犯でも起訴するなど厳しい姿勢で臨みたい」としている。

(2005.12.9)


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