広島県警本部長表明、校外対策を追加 県議会定例会の一般質問初日の八日、県警の片岡義篤本部長は、広島市安芸区の女児殺害事件を受けて、子どもの安全確保のために県条例の整備を検討する考えを答弁で明らかにした。(守田靖) 片岡本部長は、二〇〇三年に施行した「『減らそう犯罪』ひろしま安全なまちづくり推進条例」に触れ、通学路の安全対策などが明記されていないとの認識を示した。その上で、「子どもを守る取り組みを総合的に進めるため、条例整備の必要性について関係部局と協議を進めたい」と述べた。 現行の条例は、犯罪の起こりにくいまちづくりを推進するため、県、県民、事業者のそれぞれの責務と、犯罪防止に必要な措置を盛り込んでいる。一方で、学校内での児童・生徒の安全確保を管理者に求める条文はあるが、学校外での子どもの安全確保については明記されていなかった。 県警減らそう犯罪推進室によると、今後、県や県教委などの関係機関や保護者団体などと協議し、通学路などでの安全確保のため(1)現行の条例に必要な条文を追加する(2)罰則を伴う規制力の強い条例を新設する―などを視野に、整備を検討していく方針という。 全国では、奈良県が七月、通学路での子どもの安全確保を住民らに求めると同時に、子どもへのみだりな声掛けや接触などを罰則付きで規制する条例を制定している。 (2005.12.9)
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