子守る通信ツールに注目 NPOや電話各社提供 広島市安芸区で起きた小一女児殺害事件を契機に、子どもを犯罪から守るためのサービスやシステムが注目を集めている。身近な携帯電話を活用して不審者情報をメールで知らせたり、子どもの居場所を自動的に発信したりする。広島県内で利用できる主なサービスをまとめた。 県内では昨年度から、県警や学校に入った不審者情報を、県教委→各学校→保護者の順に伝える仕組みづくりを義務づけた。しかし、学校から保護者への連絡が電話の場合、時間がかかったり、正確に伝わらなかったりの心配がある。 そこで、学校に届いた情報をアドレスを登録した保護者に、携帯電話のメールで一斉送信するシステムがある。不審者情報だけでなく、台風などによる休校や行事の連絡にも使える。 県や県警でつくる「子どもの犯罪被害防止対策プロジェクトチーム」によると、県内では二業者と一つの特定非営利活動法人(NPO法人)が扱っている。 ただ、アドレスの管理や費用の問題があるため、現在導入しているのは五十校程度とみる。問い合わせは、子どもの犯罪被害防止対策プロジェクトチームTel082(513)2761。 また、県の外郭団体「ひろしまこども夢財団」は登録した個人会員あてに県警に通報のあった不審者情報を無料でメール配信するサービスを扱う。登録している保護者は約八千人。携帯から財団のメールアドレスにアクセスすれば自動登録できる。 廿日市、三次、尾道の三市は夢財団と連携し、市独自にエリア内の不審者情報も流している。ひろしまこども夢財団Tel082(212)1007。 携帯電話各社は、ボタンやフックで防犯ブザーが鳴る機種を相次いで発売。衛星利用測位システム(GPS)を搭載して、電源を切ると保護者の携帯電話に送信したり、保護者がいつでも子どもがいる位置を調べられたりする機能を開発した。問い合わせは携帯電話各社。 (2005.11.29)
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