中国新聞


モデルに広島の幟町中学区
地域ぐるみ学校安全 国の推進事業地区


 ■警官OBが常駐

 地域ぐるみで学校の安全体制整備に取り組む国の推進事業のモデル地区に、幟町小など五校・園が集まる広島市中区の幟町中学校区が選ばれ、十七日、第一回の推進委員会が幟町小であった。警察官OBが学校に常駐し、防犯のプロとして住民ボランティアの養成などに当たる。

 幟町小、白島小、基町小、幟町中、基町幼稚園の五カ所に市が委嘱した広島県警OBが一人ずつ常駐。地域学校安全指導員として十一月末までは児童の登下校時に不審者に目を光らせ、校外の犯罪が起きやすい場所も調べて安全対策を立てる。十二月以降は市内二百三十一の幼稚園と小中、養護学校を手分けして回り、防犯ボランティアの指導などに当たる。

 推進委員会には五校・園の長やPTA会長、広島中央、東両署の担当者ら十五人が参加。具体的な取り組みとして、学区内の地域安全マップ作りを進めることなどをまず決めた。

 大阪・池田小の児童殺傷事件などを教訓に文部科学省が本年度に七億五千万円を予算化。各都道府県と政令指定都市の計六十一カ所をモデル地区に選び、子どもたちが安心して学べる学校づくりを進めている。  幟町中学校区は繁華街が近く、不審者の目撃情報が多いため選ばれた。同県内では福山市も選ばれ、事業の準備を進めている。

(2005.10.18)


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