広島県立広島病院 10月1日から 障害早期発見に期待 広島県立広島病院(広島市南区)は十月一日、母子総合医療センターに小児感覚器科を開設した。聴覚や視覚に障害がある乳幼児の治療や機能回復訓練などを行う。乳幼児を対象とした専門治療科の開設は、広島県内では初めて。 母子総合医療センターは現在、出産に伴い危険な状態にある母体や胎児、新生児を集中治療する産科と新生児科のほか、小児科、小児外科、婦人科で構成。小児感覚器科が加わることで、六科体制となる。 同センターで対応する新生児のうち、特に体重一〇〇〇グラム未満の超未熟児には聴覚や視覚の障害が起きやすい。そのため、小児感覚器科では他の治療科と連携し、障害の早期発見や治療に努める。聴覚検査や未熟児網膜症の手術、機能回復訓練などを想定している。 新生児への対応に加え、県が二〇〇三年度から実施している「新生児聴覚検査」で聴覚障害が見つかった乳幼児の治療や相談にも応じる。 スタッフは、聴覚部門が医師二人と言語聴覚士二人、看護師一人で、視覚部門が医師二人と訓練士四人で構成する。 県は、聴覚部門の治療態勢の充実を図るため、広島大病院(南区)感覚器・頭頚(とうけい)部診療科の益田慎講師を小児感覚器科の医長として迎える。 (2005.9.30)
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