中国新聞


高校生不登校、1612人
広島県教委調査 04年度


 1.94% 全国15番目

 広島県教委は二十二日、県内の高校生の不登校の状況を把握する初めての調査結果を公表した。二〇〇四年度に不登校となった生徒数は、千六百十二人で、全体に占める割合は1・94%。全国平均(1・82%)を上回り、全都道府県で十五番目に高い割合だった。

グラフ「不登校になったきっかけ」

 全国一斉調査の一環で、県内では全公私立百三十九校の八万三千二百九十人(五月一日現在)が対象。不登校の生徒は学年別で、一年生が七百九十四人▽二年生が五百九人▽三年生が二百六十九人▽四年生(定時制)が四十人―で、一年生が全体の五割弱を占める。

 不登校になった直接のきっかけは、「学校生活に原因」が七百八十六人で最多。そのうち、友人関係をめぐる問題が二百七十一人▽学業不振が二百四十人▽入学、進級時の不適応が百十五人―となっている。

 また「本人の問題が原因」は四百六十七人で、うち四百人が極度の不安や緊張、無気力などに起因している。親子関係など「家庭生活が原因」は百七十七人だった。

 〇四年度に不登校を経験した生徒のうち、その後中途退学となった生徒は七百九人と44・0%に上り、全国平均(36・6%)を上回る。「留年」した生徒の二百四十八人と合わせ、六割弱が進級・卒業していない。

 また、高校で不登校になった生徒のうち、三割弱の四百六十人が中学時代も長期欠席を経験している。

 中国地方五県では、不登校生徒の割合は岡山県の2・38%に続き高い。県教委指導第三課は「未然防止と学校への復帰支援が重要。対人能力の育成や学業の基礎・基本の定着などに力を入れたい」と話している。

(2005.9.23)


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