04年度公立校問題行動調査 対教師は33%増 二○○四年度に公立小学校の児童が校内で起こした暴力行為は、上昇に転じた前年度を二百九十件上回る千八百九十件で、一九九七年度の現行調査以降、二年連続で過去最多を更新したことが二十二日、文部科学省の「問題行動調査」で分かった。中学、高校は増加した前年に比べ減少した。 文科省は「表現力や忍耐力不足から短絡的に暴力行為をする小学生がいる一方で、教員が子どもを注意深く見るようになったことも増加の要因ではないか」としている。 同省によると、小学生の校内暴力のうち、教師への暴力は三百三十六件で、前年度に比べて32・8%増えた。子ども同士は九百九十二件(前年度八百五十四件)、器物損壊は五百四十四件(同四百七十七件)などとなった。校外での暴力行為は前年度比18・6%増の二百十件。 中学生の校内暴力は二万三千百十件(同二万四千四百六十三件)、高校生は五千二十二件(同五千二百十五件)で、いずれも減った。 小中高全体では、校内暴力は前年度比4・0%減の三万二十二件。校外暴力は四千件(同四千百十四件)で、四年連続の減少だった。 いじめは、小中高などの合計が二万千六百七十一件と、前年度から7・2%の減少。しかし、高校は五十一件増え、二千百二十一件に上った。学年別は中一が最も多く、全体の約30%を占めた。都道府県別では、小中高全体で暴力行為が増えたのが十七府県、いじめが増えたのが十五府県だった。千人あたりの発生率は、暴力は高知の九・九が最多、徳島の○・二が最少で、いじめは栃木の三・九が最多、福島の○・一が最少だった。 また、初めて実施した高校生の不登校調査では、全生徒の1・8%にあたる六万七千五百人が不登校で、うち36・6%が中退していた。 国立を除く私公立の高校生の中退者は前年度より0・1ポイント減って2・1%の七万七千八百九十七人だった。 (2005.9.23 共同通信)
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