中国新聞


出産医療 再開見通し
庄原赤十字病院 来春にも


 庄原市の滝口季彦市長は十四日、今春まで同市内で唯一の出産可能な医療施設だった庄原赤十字病院での分娩(ぶんべん)が、来年春にも再開できる見通しを示した。この日開会した市議会定例会の一般質問で答えた。

 滝口市長は、医師派遣の協力を求めて広島大医学部を訪れた感触について「明確な見通しは言えないが、来春には医師を派遣していただけるものと確信に近い期待感を持っている」と自信を見せた。

 同病院は今年四月、定年退職した産婦人科医師の後任が確保できず、分娩の取り扱いを休止した。産婦人科医師の慢性的な不足に加え、昨年度から新人医師を対象にした二年間の指定病院での臨床研修制度が始まり、地域に医師を供給する役割を担ってきた医学部も人材不足となっている。

 滝口市長は、再開が見込める理由として、同制度の一期生となる医師が来年春、二年間の研修を終えることを挙げた。

 同病院では、これまで年間約二百人が出産していた。現在は非常勤医師が週二日の外来診療と婦人科検診をしている。

(2005.9.15)


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