中国新聞


「継続指導が必要」127件
山口県教委いじめ調査


 再発防止策に活用

 山口県教委は、六月に光市の県立光高で起きた爆発事件と、四月に下関市の中学校であった女子生徒の自殺を受け、県内の公立小中高校全五百九十八校で実施した緊急「いじめ調査」の結果をまとめた。調査した七月二十日時点で「いじめがあり、継続して指導が必要」と判断されるケースが百二十七件に上った。有識者らでつくる生徒指導対策協議会(会長・相原次男県立大教授)などで今後、内容を解明し、再発防止策作りに生かす。

 いじめは小学校四十九件、中学校四十七件、高校二十八件、盲・ろう・養護学校三件。全体に身体的な特徴をとらえた「からかい」や「ひやかし」が多く、中学校以上になると、部活などで上級生が下級生をいじめるケースが目立つ。

 爆発事件直後に光高が「広い意味でいじめがあったかもしれない」としたことから、調査した。いじめに関する調査は毎年、文部科学省が実施しているが、県教委が独自で行うのは十年ぶり。今回は、いじめについて教員の研修や道徳の授業で生徒への指導をしたうえで、個別面談やアンケートで一学期が終了した時点での件数をまとめた。このため、指導の過程で解決したいじめの案件などは含まれていない。

(2005.9.7)


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