中国新聞


老朽2保育所を廃止
東広島市方針


 私立を誘致 定員を増

 東広島市は老朽化している市立西条、吉土実の二保育所を廃止し、新たに私立保育所を誘致する方針を二日、市議会文教厚生委員会で明らかにした。十二日開会予定の市議会定例会に提出する補正予算案に、用地の調査費用など約八百六十五万円を計上する。

 私立保育所の定員は、二保育所計二百二十人より三十人多い二百五十人にする計画。市中心部にある吉土実保育所(約二千平方メートル)近辺で、約五千平方メートル程度の敷地確保を目指して交渉を進めている。私立への移行時期や事業者の選定方法は、敷地確保のめどが立ってから詰める。

 市は公立保育所と私立保育所の定員の比率が七対三と類似自治体に比べて公立が高い。一九九九年度にまとめた第二次市行政改革大綱では、保育所に民間ノウハウを取り入れようと、施設の建て替えに合わせ保育所を民設民営化する方針を打ち出し、公立55%、私立45%の比率を目標にしている。

 西条保育所は資料が残っていないため建築年が不明だが老朽化が目立ち、吉土実保育所は築後約四十年がたっている。いずれも駐車スペースが少なく児童の送迎も不便だった。市福祉部は「市中心部に約六、七十人いる入所待ちの子どもの解消にもつなげたい」と説明している。

 市では九七年、老朽化した当時の市立高屋西保育所の敷地に社会福祉法人が東広島サムエル保育園を開設した例がある。

(2005.9.3)


子育てのページTOPへ