広島東署が出前講座 「実態知り向き合って」
少年犯罪の解決に主体的に取り組んでもらおうと、広島東署が教員を対象にした出前防犯教室を始め、二十三日、広島市東区牛田旭の市立牛田小の教職員約四十五人が少年犯罪の現実や対応策を学んだ。 同署少年課の倉田礼爾課長が、少年法で通常の刑罰が科されない十四歳未満の「触法少年」の補導数が県内で急増していると強調。万引の多発や、ライターのガスを吸う「ガスパン遊び」などの非行の実態を説明、「学校の先生もぜひ主体的に問題に向き合ってほしい」と呼び掛けた。 鹿毛真理子教諭(45)は「少年犯罪の深刻さがよく分かった。提供された資料を使って子どもたちに向き合って行きたい」と熱心にメモしていた。 県内では犯罪数を三年で三割減らす「減らそう犯罪」県民総ぐるみ運動を展開中。県警は犯罪の半数近くを占める少年犯罪対策が欠かせないとみており、東署は生徒指導の教員だけでなく学校全体で取り組めるよう出前講座を今夏から独自に始めた。 希望があれば随時受け付け、犯罪の傾向をまとめたデータなども学校に提供する。月内だけでも東区の三小学校で開くことが決まっている。 (2005.8.24)
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