広島市教委 小中一貫で骨子案 広島市教委は二十二日、小学五年から英語を教えるなど広島型小中一貫学習プログラムの骨子案をまとめた。同市教委によると、小中一貫のカリキュラムを基に小学校で英語を教える市町村は中国地方では珍しい。 断絶しがちだとも指摘される小中学校間の連携を強め、義務教育の九年間を見通した独自カリキュラムで言語や数理の能力向上を図るのが目的。小学校への英語教育導入について市教委は、国の構造改革特区申請も視野に入れ、さらに検討を深める。 骨子案は子どもの発達段階を踏まえ、九年間を国語や算数の基礎を固める前期(小四までの四年間)と、思考・表現力を伸ばす後期(小五からの五年間)に分け、学年が進むにつれて学力の二極化が深刻化していく課題の克服をめざす。 具体的には、小五からの英語導入に加え、小中の各学年で国語と算数・数学の授業を増やす。そのための時間は、小中での総合的な学習や中学校の選択教科授業を減らして確保。同時に、小学五年から国語と算数の教科担任制を導入する。 小中一貫のカリキュラムは全国でも導入が広がりつつあり、骨子案は同日、学校教育のあり方検討委員会(委員長・中原忠男広島大大学院教授、十二人)で大筋了承された。委員からは小学校への英語導入をめぐり「担任が教えるのは大変」「専門教員を採用する財政準備はあるのか」などの質問や意見が出た。検討委は市民意見も聞き、来年春までに最終案をまとめる。
(2005.8.23)
|