中国新聞


子ども環境「不安」94%
PTA関係者ら広島県がアンケート


 学校関係者の九割以上が、子どもを取り巻く安全環境に不安を抱いている―。広島県の「子どもの安全に関するアンケート調査」でそんな実情が明らかになった。

 調査は五〜六月に、県内の小学校長、PTA関係者、少年補導協助員ら二百二十九人を対象に、質問用紙を郵送。二百一人が回答した。

 子どもの置かれた環境が安全かどうかについて、学校関係者らの16・5%が「非常に心配」、77・5%が「心配」と回答。合わせて94・0%が不安を訴えた。

 その理由(複数回答)として最も多かったのは「社会の規範意識が低下している」で66・0%。次いで多かった「学校外で子どもが不審者による被害に遭ったり、遭いそうになった」は63・8%に上り、ほぼ三人に二人は、不審者の出没などの事例を把握していた。

 さらに、79・0%が「不審者による被害に遭いやすい危険な場所が地域内にある」と認識。58・5%が「子どもには危険を回避する能力がない」とみていることも分かった。

 県子どもの犯罪被害防止対策プロジェクトチームは、(1)子どもの危険回避能力を育てるため、子どもも参加して地域安全マップをつくる(2)地域ぐるみの安全活動の充実(3)不審者情報の一斉電子メール配信の普及―などに力を入れる。来年一月にも同じ調査をし、改善度を点検する。

(2005.8.17)


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