「ビミョー」十代96%使用 文化庁調査 「ヤバイ」は71%に いいか悪いか判断がつかなかった時に「ビミョー(微妙)」という言葉を使う人が58%に上り、十代では96%を超えることが十二日、文化庁の日本語に関する世論調査で分かった。素晴らしいやすごい、おいしいなどの意味で「ヤバイ」を使う十代も71%に達した。 文化庁は「”微妙”は価値判断を避ける若者言葉だが、何とも言い表しようがないという本来の意味と近いため四、五十代でも高い数字となったのではないか。定着するかは現時点では判断できない」と分析している。 調査は一月から二月にかけ全国の十六歳以上の男女三千人を対象に実施、73%から回答を得た。 「ビミョー」「ヤバイ」のほか、面倒くさいことや不快感を表す「ウザイ」は17%だったが、十代は70%と高かった。 一九九九年度との比較調査では「わたしはそう思う」を「わたし的には」と言う人の割合が7ポイント増え16%。「話とかしていました」と表現をぼかす「とか」を使う人は2ポイント減って15%だった。 慣用句の言い方では「学生を青田買いする」(29%)を「青田刈り」と誤っている人は34%、「汚名返上」(38%)を「汚名挽回(ばんかい)」と誤用している人が44%で、いずれも正しい用法を上回った。 また、「世間を渡ってきてずる賢い」という意味の「世間ずれ」を「世の中の考えから外れている」と誤って理解している人が32%。「つまらないものでもないよりまし」という意味の「枯れ木も山のにぎわい」を「人が集まれば、にぎやかになる」と、理解している人も36%に上った。 言葉の使い方については、10%の人が「非常に気を使っている」と回答。「ある程度気を使っている」を合わせると71%で、九七年度調査を約3ポイント上回った。 今後の敬語の在り方について「簡単でわかりやすいものであるべきだ」が七年前より8ポイント減って34%。「豊かな表現が大切にされるべきだ」は7ポイント増えて54%。特に四十代では「豊かな表現」を選んだ男性が16ポイント増の54%、女性が14ポイント増の64%で、敬語に対する意識が高い傾向がみられた。 (2005.7.13 共同通信)
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