中国新聞


防犯へ保険料負担
廿日市市 活動中の事故に補償


 廿日市市は、子どもたちの登下校見守りなどの防犯活動を支援するため、あらかじめ登録した団体の参加者の保険料を市が全額負担する制度を八日からスタートさせる。昨年十月の高校生と祖母の連続殺傷事件などを踏まえ、市の総合防犯対策の一つとして導入に踏み切った。

 対象は自治会や老人クラブ、学校、企業などの団体で、八日から登録を受け付ける。防犯パトロールや暴追運動、青少年非行防止活動、交通安全啓発などでの不慮の事故について補償する。

 活動中に登録団体の参加者が死亡した場合は三百万円、入院一日三千円、通院一日二千円が支払われる。他人に損害を与えれば対人が一人六千万円で計三億円まで、対物で三百万円を賠償。ただし、災害後のボランティアには適用されない。

 市は見積もり入札の結果、インド系外資保険会社と一括して契約。本年度に負担する保険料として市は三十八万九千円を見込んでいる。

 広島県内では広島市、福山市が市民活動全般について保険料の公費負担を導入している。廿日市市では、未解決の殺傷事件や小学校への連続脅迫状事件などを受けて自主的な防犯活動が活発になったが、保険料は各団体や個人で支払っていた。

(2005.7.8)


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