中国新聞


幼稚園・保育所 子どもの安全いつも
SOS時計 職員724人に
不審者対策 福山市立へ来月配備


 福山市は七月、市立幼稚園と保育所全九十三カ所の職員に、緊急警報器付きの腕時計を配備する。全国の学校で不審者による侵入や子どもへの声掛けが相次いでいることから、防犯体制を強化する。腕時計型の警報器は全国でも珍しいという。

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7月に配備するのと同タイプの腕時計型緊急警報器。ボタンを押して警報音を鳴らす

 腕時計の文字盤の側面にあるボタンを押すと警報音が鳴り響いて、周囲の職員らに危険を知らせる仕組み。音量は最高八五デシベルで、数十メートル離れていても聞こえるという。

 施設の外で園児たちと接する機会の多い職員が携帯するのに便利で、子どもとの接触による誤作動の心配も少ないことから、腕時計型を採用した。

 幼稚園の全職員、保育所は子どもと接する職員ら七百二十四人に配る。七月下旬に配備する予定で、費用は三百六十万円。

 市内の保育所と幼稚園は現在、市の防犯マニュアルに基づき、防犯訓練を実施している。地域の小中学校などと不審者情報を共有。市立小では二〇〇五年度から、七十二校すべてに小型無線機を使った緊急通報システムを整備している。

 市保育課は「いざという際は、まず危急を伝達することが重要。導入を機に、職員一人一人が防犯意識を高めることにもつなげたい」としている。

(2005.6.30)


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