中国新聞


幼稚園数半減 12程度に
福山市が統廃合方針


 保育所は一部民営化 来年度から10年で推進

 福山市は六日、二〇〇六年度からの十年間で市立保育所、幼稚園の統廃合を進める再整備方針を明らかにした。幼稚園数を半減し、保育所の一部は民間に移管する。少子化の進行と施設管理費の財源難などが予想される中、地域実態に即した就学前教育の在り方を見直す。

 市議会民生福祉、文教経済の両委員会で方針を示した。保育所は全六十九施設のうち、園児数が百人程度の十〜十五施設を、民間の社会福祉法人に移管する。建物は有償か無償で譲渡し、土地は十年間無償貸与する。九月までに〇六年度に移管する保育所を決め、学識経験者らでつくる審査会を設けて移管先を選ぶ。

 幼稚園は、園児が年々減少していることから、現在の二十四施設を十二施設程度に統廃合する。現在、九施設にとどまっている複数年保育(二〜三年)を全施設に導入していく。

 保育所、幼稚園ともに、市域を六つ程度のブロックに分け、私立施設とのバランスや園児数を考慮し、市教委と児童部が調整にあたる。保育所は各ブロックに、子育て支援事業の企画調整を行う「中心所」を設ける。幼稚園には、子育てのネットワークづくりを進める機能を持たせる。

 若井久夫児童部長は「統廃合が決まり次第、地域や保護者に説明していく。民間の力を生かしながら、市が進める子育て支援を充実させたい」と話している。

(2005.6.7)


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