中国新聞


学力向上へ検討委
広島市教委 読解力育成など探る


 広島市教委は三十日、大学教授や小、中学校教諭でつくる学力向上のための検討委員会(委員長・中原忠男広島大大学院教授、十二人)の初会合を、市役所北庁舎で開いた。児童や生徒の読み書きや計算など基礎学力の定着をはじめ、論理的思考や判断力の育成方法を探っていく。

 「基礎・基本の力の定着に係(かか)る学校教育のあり方検討委員会」が正式名称。初会合では、昨年末の経済協力開発機構(OECD)の国際学力調査などで浮き彫りになった、日本の子どもたちが自分の考えをまとめて論理的に書く能力や判断力、表現力が弱い点などを議論した。

 今後、小、中学校での国語・英語と算数・数学の二分野を通じ、それぞれ自分の考えを表現する力や、場面・状況に応じて柔軟に判断できる思考力の向上策をめぐり意見交換する。

 年内に計六回の会合を開き、小、中学校の九年間を通した学習プログラムや指導方法を報告書にまとめ、岡本茂信教育長に答申する。

 市教委企画課は「広い意味での読解力養成などを探りたい」としている。

(2005.5.31)


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