広島市教委 「順調な滑り出し」 今春に市立中学校への「隣接校・行政区域内校選択制」を導入した広島市教委は十九日、本年度の各校への入学者数を公表した。選択制で学区外の市立中へ進学したのは全一年生の4%だった。この結果、昨年度に比べ九校で学級数が増え、生徒「流出」により学級数が減ったのは十七校だった。 抽選なども経て市教委が学区外の中学校への入学を認めたのは計四百八十九人。うち百二十二人は私立中へ進むなどしたため、実際に入学したのは三百六十七人だった。 学級数が減った十七校のうち十六校は一学級の減で、二学級減少したのは安佐南区の一校。一方、学区外からの受け入れは各校で最大四十人の枠を設けたため、二学級以上増えた学校はなかった。 市教委はこうした結果について「急激な学級数の変動はなく、順調な滑り出しの範囲」と分析。四月末から新一年生約九千人と保護者を対象にアンケートを実施し、今月中には中学校長の聞き取り調査も始める予定で、「今後はアンケート結果などを通じて課題を整理したい」としている。 選択制は、居住する学区の中学校だけでなく、同じ行政区内か、区をまたいでも学区が隣接する中学校から入学先を選べる。中高一貫校の安佐北中(安佐北区)などを除く五十九校を対象とし、受け入れ枠を超えた六校では公開抽選をした。 (2005.5.20)
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