広島市の紹介所 1年弱で43人橋渡し 実績買われ相談日倍増
シングルマザーの経済的自立を支援するため、広島市母子寡婦福祉連合会が運営する「無料職業紹介所」が好調だ。開設から一年足らずで、四十三人の採用を実らせた。週三日だった開所を週六日に増やし、支援体制を強めている。 紹介所は、中区千田町の市社会福祉センター四階。「今すぐにでも働きたい」―。子どもを抱え、一人で奮闘する母親からの相談電話が日に何本もかかる。相談員は一本一本、親身に受け止めている。 母子家庭の児童扶養手当を削減する代替策として、厚生労働省が打ち出した対策が「就業支援策の拡充」。市では昨年七月、無料職業紹介所を備えた就業支援センターを設置し、運営を同連合会に委託した。 「企業への人脈もない。就職あっせんのノウハウも知らない。体当たりでやってきました」と相談員の熊巳(くまみ)道子さん(66)。これまで木、金、土曜の週三日の相談業務を一人でこなしてきた。三月末までの相談件数は六百二十二件に上る。 実績を評価した市は本年度、紹介所に約七百八十四万円の事業費を付けた。前年度の約百六十九万円から大幅アップ。相談員も三人になり、十六日からは相談日も週六日に増やした。 「利用者がほっとできるような、ぬくもりのある仕事をしたい」と熊巳さん。最大の課題は求人の開拓。「多くの企業に注目してもらえるようにがんばりたい」。相談は月〜土曜日の午前十一時〜午後六時。TEL082(546)1751。 (2005.5.20)
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