中国地方 広島県内の市町 4月法施行 合併絡み遅れ目立つ 広島県内の市町のうち、次世代育成支援対策推進法が全面施行した四月一日までに特定事業主行動計画を策定したのは、四割強の十二市町にとどまることが九日、分かった。合併に伴う多忙の影響もあるとみられるが、県は職員が子育てと仕事の両立を図るための計画の早期策定を呼び掛けている。 県地域行政室などによると、広島市と湯来町が合併する以前の二十九市町の中で、福山、呉、尾道、因島、東広島、廿日市の六市と、大野、瀬戸田、大崎上島、世羅、神辺、神石高原の六町が、子育ての特定事業主行動計画を策定した。 十二市町は計画の中で、男性職員の育児参加のための休暇を新設(福山市)▽小学校就学前の子どもがいる職員は深夜・超過勤務の制限を徹底(尾道市)―などの取り組みを提示。それぞれ子育てと仕事の両立をにらんだ雇用・労働条件を盛り込んでいる。 行動計画について国は、法の全面施行までに策定し、施行と同時に実施に移すのが望ましいとしていた。「出遅れ組」の中では府中、北広島の二町が四月に計画を策定。広島、三次市と熊野町は今月中の策定を目指し作業を急いでいる。 しかし、他の市町の多くは十月までに行動計画をつくる構えで、対応の鈍さが目立つ。 県地域行政室は「合併に伴う事務量が増えたり、合併後に策定しようとしたりした市町が多かったようだ」と分析。市町への助言などで策定を促していく考えだ。
(2005.5.10)
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