中国新聞


社内保育 拡充進む
中国地方 子育てとの両立支援


 マツダ 施設増築/東洋鋼鈑 幼稚園に託児所

増築して、定員枠を40人に引き上げたマツダの社内保育施設

 中国地方の企業が、社内保育施設の増設や新設を進めている。従業員の仕事と子育ての両立を支援し、働きやすい環境を整える狙い。

 マツダは、広島市南区の本社地区内にある社内保育施設「わくわくキッズ園」を増築し、四月から定員枠をこれまでの三十人から四十人に引き上げた。

 施設が入る独身寮の一部を改装し、保育室や調理場などのスペースを三割強広げて計二百七十平方メートルにした。保育士も七人前後から十人前後に増やした。

 利用者は、開設した二〇〇二年四月時点の三人から年々増加。昨年は定員の三十人が埋まり、さらに「待機児童」も数人出たため、受け入れ態勢を拡充した。

 労政部の青木一郎マネージャーは「社員が持つ能力を最大限発揮してもらうためには、会社が率先して子育てを支援する必要がある」と話す。

 東洋鋼鈑下松工場(下松市)は、〇六年四月をめどに同市美里町一丁目の鋼鈑幼稚園に定員十人の企業内託児所を併設する。

 園舎は一九五三年建設と老朽化しており、本年度中に建て替える。建物の大きさや事業費、利用料などは今後詰める。運営は外部委託する方針。

 工場と同社が出資する下松地区の関連会社五社の従業員の子どものうち、三歳未満を対象にする予定。四月から本格施行された次世代育成支援対策推進法で、策定が義務付けられた行動計画に盛り込んだ。

 このほか四月から、子どもが生まれた本社員に贈る出産祝い金を一人当たり一万円から二十万円に増額。十一月には子ども参観日も実施する。

(2005.5.7)


子育てのページTOPへ