公立高1、2年対象、広島県教委実施 ■論理・書く力に難
公立高校の一、二年生を対象に広島県教委が実施した二〇〇四年度の国語、数学、外国語(英語)の共通学力テストの正答率が、前年度に比べ軒並み10ポイント以上アップしていることが分かった。県教委は「基礎・基本の定着が進んでいる」と評価。一方で、論理的な思考力や書く力には課題が残る、とみている。 テストは昨年十一月、県立、市立の全公立高百校の約三万五千人を対象に実施した。 その結果、平均正答率は国語が一年80・6%(前年度比11・5ポイント増)、二年76・0%(同10・9ポイント増)▽数学が一年72・7%(同10・9ポイント増)、二年69・9%(同16・8ポイント増)▽外国語が一年75・0%(同17・4ポイント増)、二年73・0%(同19・1ポイント増)―だった。 両学年で全教科の成績が向上したことについて、県教委指導第二課は「教員の指導力の向上や教材の工夫が進んだ結果」としている。 一方、国語では資料から読み取った情報に基づいて論理的に意見を述べる問題で、一、二年とも正答率が40%台と苦戦。二年の英語で出題した生徒自身の自己紹介をさせる設問は、無回答が約一割あった。数学では一年の「三平方の定理」を活用する問題で正答率が五割を切った。 中学校の学習内容を含む基礎・基本の定着の度合いを試す学力テストは二〇〇二年度から三回目。指導第二課は「成績が良かった学校の取り組みを他校にも紹介するなど、テストの結果を授業改善に生かしていく」と説明している。 (2005.4.27)
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