三次の横谷小 ■児童数一けた目前
三次市布野町の横谷小(土井純子校長)が来年三月末で閉校する。二〇〇七年度には児童数が一けたになり、将来も増える状況にない、として保護者たちが決断した。全保護者の要望を受けた閉校は、同市では平成に入って初めて。子どもたちは、木の香あふれる木造校舎に別れを告げ、七キロ離れた布野小に通う。 同小の今春の新入生はゼロ。三年生もおらず、二、四、五、六年生計十四人が通う。今後も毎年の新入生がゼロ―二人の見通し。「多くの同級生がいる中で切磋琢磨(せっさたくま)してほしい」「閉校するなら児童数が一けたにならないうちに」などと、PTAとして布野小への統合を求めた。 市教委によると、児童数が二十人以下になると、統廃合の検討を始める。平成に入って市内では九校が廃校になっているが、PTAからの要望は初めて。同小は一九七一年には五十人、十年前にも三十三人の児童がいたが、転出もあって大きく減った。 横谷小の校舎は、国道54号沿いにあり、地元の木材を使って九六年に完成した。閉校後の使い道は未定。自身も同小を卒業したPTAの岩本智建会長(45)は「横谷小の名前が消えるのは寂しいが、地域の人に多く参加してもらって最後の年の行事をやりたい」と話している。 (2005.4.15)
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