財団補助先月終了 市が救いの手 育児中の親と子のふれあいスペース、東広島市西条土与丸二丁目の「おやこひろば ゆめもくば」が、市の委託事業として再スタートした。運営費の大半を占めていた財団法人からの補助金交付が三月で終わり、存続が危ぶまれていただけに、本年度の活動初日の八日は親子にもスタッフにも喜びが広がった。
空き店舗の一部約百平方メートルを改装したスペース。子どもたちが畳の上でおもちゃを使って遊ぶ傍ら、母親たちは子育て談議に花を咲かせた。 三月までと変わらぬ光景。週一度は訪れるという同市西条西本町、主婦武田三佳さん(29)は「存続が決まってうれしい。親子の息抜きの場だからね」と、長男の利久ちゃん(1つ)に笑顔を向けた。 「ゆめもくば」は二〇〇二年に東広島青年会議所(JC)が開設。二歳までの乳幼児と保護者が遊んだり情報交換したりしながら、子育ての不安を軽減できる場づくりを目指してきた。 人件費や家賃など年間約六百万円の運営費のうち、約五百万円は開設時から財団法人「こども未来財団」(東京)からの補助金。利用者たちは危機感を募らせ昨年十二月、五千三百三十六人の署名を添えて、国の制度を活用した存続を市に要望していた。 市は本年度、国の補助事業を使って約五百万円を予算化し、JCに運営を委託することにした。ゆめもくばスタッフ代表の檀上英子さん(40)は「利用者がくつろげる安心安全の場づくりを続けたい」と意気込んでいる。 (2005.4.9)
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