福山市 児相・警察など19機関連携 増加している児童虐待に対応するため、福山市は今月、児童相談所や警察、学校などとともに「児童虐待防止ネットワーク」を発足させる。関係機関との連携を強め、虐待の防止、早期発見を促す。虐待の要因となる家庭環境の把握を含め、地域ぐるみの支援体制を築いていく。 ネットワークは、今月から新たに虐待相談窓口となった市子育て支援課が事務局を担当。市の関係部課と県福山児童相談所に加え、警察や医師会、小・中学校校長会など十九機関で構成する。 児童相談所と同課が通報事案の緊急度や重要性を判断。児童虐待が疑われるケースでは、学校職員や保健師など、子どもや保護者と接する実務者を交えた会議を開いて対応策を話し合う。問題を抱える家庭については、訪問して保護者の悩みを聞くなどして、虐待防止につなげる。 保育所や幼稚園が虐待の疑いを察知したときの対応方法などを記したマニュアルも作る。保護者や子どものSOSを見逃さないよう、地域の自治会などにも通報などの協力を呼び掛ける。今月内に設立会議を開く。 今月施行された改正児童福祉法では、地域レベルで児童虐待などの相談体制を強化するよう求めており、市も準備を進めていた。 市子育て支援課の佐藤真一課長は「家庭にかかわりの深い機関と連携することで、保護者や子どもの様子をきめ細かく見守り、問題解決に当たりたい」と話している。 (2005.4.8)
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