03年度 児童相談所 ■5年で17倍 二〇〇三年度に全国の児童相談所が子供への虐待を疑い、家庭などに立ち入り調査した件数は前年度より23%増えて二百二十六件と過去最多だったことが二十五日、厚生労働省の集計で分かった。集計を始めた一九九八年度(十三件)から五年間で約十七倍に増えた。 〇三年度は大阪府岸和田市の虐待事件などの影響で、虐待相談処理件数が過去最多の計二万六千五百六十九件だったことに加え、同省虐待防止対策室は「子供を守るため、積極的に介入手段を使おうという流れが進んだ」と分析している。 同室は〇三年度の相談件数などを既に公表しているが、さらに立ち入り調査や一時保護などの傾向を分析した。 それによると、立ち入り調査の件数は前年度比で大幅増となったが、一時保護した子供の数は延べ七千八百五十七人で前年度(八千三百六十九人)よりやや減った。 相談所が親の意向に反して子供を児童養護施設などに入所させようと家庭裁判所に請求し、認められた件数は前年度より十八件多い百五件。初めて百件を超えた。 (2005.3.26 共同通信)
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