見て見ぬふりは54% 内閣府調査 内閣府が十九日付で発表した「少年非行等に関する世論調査」によると、喫煙など不良行為をしている少年(十四―十九歳)を見つけた場合に「注意する」と答えた人は11・5%と、ほぼ十人に一人しかいないことが分かった。前回二〇〇一年の調査より4・8ポイント減少しており、少年非行をいさめる大人が極めて少なくなっている実態が浮き彫りになった。 不良行為を「注意したいが見て見ぬふり」と回答した人は54・0%。「見て見ぬふり」の理由は、「暴力を振るわれる恐れ」が78・8%と最も多く、次いで「注意しても聞き入れないと思う」(14・3%)だった。このほか、不良行為を見つけた場合、「警察官に連絡」が14・2%で「学校に連絡」は4・0%にとどまった。 一方、少年非行について66・1%の人が以前より「かなり増えている」と答え、前回調査より7・2ポイント増。「ある程度増えている」(27・0%)と合わせ、93・1%の人が「増加」と回答した。 ただ、警察庁の統計では〇四年に凶悪犯で検挙された少年は前年より減り、調査結果と実態は異なっている。同庁少年課は「小学生の同級生殺人など衝撃的な事件が影響したのではないか」と分析している。 社会環境の問題点を複数回答で聞いたところ「コンビニなどの深夜営業」が前回調査より11・7ポイント増え50・6%、「インターネットによる暴力や性、自殺情報」も前回より32・0ポイント増の50・1%に上った。調査は一月、二十歳以上の三千人に実施。回収率は68・2%だった。 (2005.3.20 共同通信)
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