中国新聞


暴走族23%減り119人
広島県警調べ 昨年末 非行少年は活発化


 広島県内の暴走族は昨年末の推定で百十九人となり、前の年に比べ23%減ったことが県警の調べで分かった。逮捕者も半数程度になり、社会問題となったトッコウ服姿の集会もほとんど見られなくなった。一方で、窃盗などを繰り返す暴走族以外の非行少年グループの動きが活発化しており、県警は警戒を強めている。

グラフ「県内の暴走族数の推移」

 県警暴走族・少年犯罪対策課によると、県内の暴走族は最多だった一九九九年の四十四グループ、四百二十八人から減り続け、昨年末は推定十八グループ、百十九人と前年に比べ七グループ、三十六人減った。

 住民運動が活発になり、集会に罰則を設けた条例の効果も出たことに加え、県警は、組織が小さいうちに取り締まり、活動をやめさせたり、大きくなるのを防いだりした成果とみている。

 集団暴走については、昨年の五台以上の集団暴走は三十一件で、前年の六十八件から比べると半分以下に。刑法犯や共同危険行為、交通違反などの逮捕者は延べ三百四十四人で、六百二十五人だった前年の半数近くになった。昨年十一月に施行された、危険な目に遭った人の証言が無くても摘発できる改正道交法の効果が今後出れば、県警はさらに減ると期待している。

 広島市内でトッコウ服姿で集会を開いたのは、延べ百八十七人と、前年の千六百五十六人の十分の一程度に激減。中区のアリスガーデンや袋町公園での集会はなかったが、周辺の西区役所やJR広島駅近くなどに集まる例があった。

 しかし、集団でバイク盗やひったくりなどをする非行少年グループが目立ってきており、県警は実態調査を進めている。「暴走族から姿を変えたグループもあり、対策を強化したい」としている。

(2005.3.15)


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