小中学生 41.8% 過去10年で最悪 万引がトップ 高止まり続く
昨年一年間に広島県内で逮捕、補導された少年のうち、41・8%は小中学生で、過去十年で比率がもっとも高くなったことが、広島県警の調べで分かった。県や県警が対策に力をいれる万引に手を染める少年が依然として多く、県警などは対策に一層力を入れ、低年齢化に歯止めをかけたい考えだ。 昨年、逮捕、補導された少年三千九百二十六人のうち、小学生は二百二十人、中学生は千四百二十人。小中学生が全体に占める割合41・8%は、過去十年で最高だった前年の40・5%を更新し、十年前の一九九四年と比べ10・4ポイントも上昇した。
シンナー乱用や軽犯罪法違反など特別法犯を除く刑法犯少年のうち、最も多かったのが万引。全体の36・5%の千三百六十七人で、前年より十二人、〇・九ポイント減ったが、高止まりの状況が続く。 バイクなどの占有離脱物横領が20・8%の七百七十九人、自転車などの乗り物盗が15%の五百六十二人、暴行などの粗暴犯が10・2%の三百八十四人の順に多かった。小中学生だけでみると万引が六百六十九人で42・3%を占めた。 県警は昨年から非行少年グループの摘発を強める一方、今月、少年の立ち直りを支援する少年サポートチームを各警察署単位でつくり、関係機関が連携して支援を始めた。今後は保護者に警察官が直接、非行の実態を知らせて家庭のしつけの改善につなげるなどの取り組みに力を入れる。県警少年育成課は「効果が上がるよう家庭や関係機関との連携を一層強めたい」としている。 (2005.2.18)
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