内閣府発表 調査開始以来初 女性の社会進出背景 内閣府が五日付で発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考え方に「反対」と答えた人が48・9%で、「賛成」の45・2%を一九七九年の調査開始以来初めて上回った。七九年の調査では賛成72・5%、反対20・4%だった。 男性の回答者では賛成49・8%が反対43・3%より多かったものの、二〇〇二年の前回調査から賛成が1・5ポイント減った。女性は賛成41・3%、反対53・8%。内閣府は「女性の社会進出に対する意識変化に加え、夫婦で働かないと生活が苦しい経済状況も背景にあるのでは」と分析している。 世代別にみると六十歳以上は「夫が働き、妻は家庭」に賛成が多数を占めたが、これより若い世代はいずれも反対が賛成を上回った。前回調査と比べ、五十代で反対が5・9ポイント増加、賛成が7・0ポイント減少した。 一方、結婚している人に、家庭で実権を握っているのは誰かを聞いたところ、「夫」と回答した人は48・5%で前回調査と比べて7・1ポイント減り半数以下になった。逆に「妻」と答えたのは22・7%で5・8ポイント増えており、夫の「権威」低下も浮き彫りになった。家計費を管理しているのは妻が67・1%、夫は14・1%だった。 女性が仕事を持つことに対しては「子どもができても続ける方がよい」が前回より2・8ポイント増えて40・4%と過去最高。次いで「子どもが大きくなったら再就職」34・9%、「子どもができるまで」10・2%、「結婚するまで」6・7%、「職業は持たない方がよい」2・7%の順だった。 女性の回答者では「子どもができても続ける」が「大きくなったら再就職」を今回初めて上回った。調査は全国の成人男女五千人を対象に昨年十一〜十二月に実施。回収率70・0%。 (2005.2.6 共同)
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