中国新聞


凶悪犯罪 14歳未満の補導、3.3%増


 昨年、強盗や放火219人

 昨年一年間に殺人や強盗など凶悪犯罪で補導された十四歳未満の少年は前年比3・3%増の二百十九人で、十六年ぶりに二百人を超えた二〇〇三年をさらに上回ったことが三日、警察庁のまとめで分かった。殺人(未遂含む)では前年比二人増の五人が補導された。

 昨年補導された二百十九人の内訳は殺人が五人(前年比二人増)、強盗二十八人(一人減)、女性暴行七人(七人減)、放火百七十九人(十三人増)。

 児童虐待の摘発は45・9%増の二百二十九件で統計の残る九九年以降最多となった。死亡した十八歳未満の子供は21・4%増の五十一人。少年が被害者となる略取・誘拐は16・1%増の二百五十二件だった。

 警察庁は長崎県の小六女児事件や奈良市の女児誘拐殺人事件などを挙げ「社会を震撼(しんかん)させる事件が続発しており、少年の非行防止、保護の両面から予断を許さない状況だ」としている。

 まとめによると、刑法犯で摘発された少年(十四〜十九歳)の人数は前年比6・6%減の十三万四千八百四十七人で四年ぶりに減少した。人口千人当たりの摘発人数は一六・八人と、0・7ポイント改善したが、成人の約六・七倍。

 少年の凶悪犯罪は前年から28・4%減少して千五百八十四人になった一方、詐欺などの知能犯は58・2%増加し千二百四十人だった。振り込め詐欺関連で八十九人、通貨偽造で二十四人が摘発された。

 また飲酒や喫煙などの「不良行為少年」の補導は前年から9・3%増え百四十一万九千八十五人と過去十五年で最も多く、前年に初めて喫煙を上回った深夜はいかいが二年続けて最も多かった。

(2005.2.4 共同)


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