文化審分科会作成を提言 常用漢字見直しも 文化審議会の国語分科会は二日、不適切な敬語の使い方が広がっているとして、実際に使う場面や文を示した「具体的な指針」の作成を提言する報告書を文化審総会に提出した。 今後、同分科会が作成作業に取り組むが、用例を盛り込んだ本格的な敬語の指針は初めて。情報化時代に対応し、常用漢字表の見直しも要請。具体的な方向性は分科会で引き続き審議する。 報告書は、二〇〇三年度の文化庁「国語に関する世論調査」で「今後も敬語が必要」と回答した人が96%いたと指摘。しかし、実態は不適切な使用が広がっているとして「分かりやすい指針が必要」と示した。 作成に際し、なるべく実際の場面を設定して文章の形で提示するよう要請。現在の尊敬語・謙譲語・丁寧語といった分類の仕方も検討するよう求めた。 常用漢字表は一九八一年に千九百四十五字を制定して以来、そのままになっているが、分科会は「パソコンなど情報機器の普及を想定していない」と指摘。在り方そのものを検討する時期に来ていると促した。 (2005.2.3 共同)
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