53校が値上げへ 1万5000円 今春、初の格差 国立大の年間授業料の目安となる「標準額」が今春、現行の五十二万八百円から一万五千円引き上げられるのに伴い、全国八十三の四年制国立大のうち、少なくとも五十三校が標準額にそろえて値上げすることを決めたか、値上げの方向であることが二十二日、共同通信社の調査で分かった。未定が岡山大など二十七校あるが、財源確保のため値上げに踏み切るところが少なくないとみられる。 一方で、佐賀大は据え置きの方向で検討し、愛媛大は二年かけて二段階で標準額まで値上げすることも検討。これまで、全国一律だった国立大授業料に初めて格差が生じる見通しになった。 国立大は昨年四月の法人化に伴い、授業料は各校の判断で決めることになった。標準額が引き上げられても現行のまま据え置くことや引き下げも可能。標準額の10%増まで値上げもできる。 昨年末の政府予算編成で標準額が一万五千円増の五十三万五千八百円と決まり、各校の対応が注目されていた。 調査は国公立大二次試験の出願が二十四日に始まるのを前に実施した。 佐賀大と愛媛大以外の対応は「標準額通り値上げする」と決めたのが山口大、島根大を含む二十四校、「標準額通り値上げする方向で検討中」と回答したのが広島大、鳥取大など二十九校。群馬大は「現状維持か値上げのどちらかで検討中」とし、「方向性も含め未定」は二十七校だった。
(2005.1.23 共同)
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