中国新聞


2006年 宇宙と交信
三次の3小学校28人


 国際ステーションと無線で 英会話など勉強へ

 三次市川地地区の小学生たちが、地球を周回している国際宇宙ステーションの宇宙飛行士と無線交信することになった。実現は二〇〇六年。近く英会話や天体観測などの勉強を始める。米航空宇宙局(NASA)の教育プログラムの一環で、中国地方では二番目となる。

 無線交信するのは、青河小(二十九人)と川地小(五十五人)と志和地小(二十五人)の児童。交信を希望した計二十八人が二十一日から公民館で英会話の勉強を始める。実際の交信まで、英会話は月二回、天体観測や無線体験、宇宙船の模型づくりなどは二、三カ月に一回のペースで続ける。いずれも市内のボランティアが指導する。

 交信は宇宙ステーションが上空を通過する十分間で、アマチュア無線を使って小学生と宇宙飛行士が英語で話をする。アマチュア無線資格がない小学生が宇宙飛行士と交信するには、無線免許保持者のサポートなどが必要で、市内のアマチュア無線家の前川一麻さん(52)が協力する。

 これまでに世界の約百五十の学校・団体が交信した。日本では宇部市の宇部短大付属中など九つの学校・団体が成功している。川地小の長尾利文校長は「この取り組みを通して、児童が科学や英語学習に興味を持つきっかけになれば」と期待している。

 国際宇宙ステーションは一九九八年から日本や米国、ロシアなどが共同で建設中。高度約四百キロで、九十分間に一周するペースで地球を周回している。

(2005.1.5)


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