益田市教委 議会に疑問の声 島根県内初の小中学校二学期制試行を打ち出していた益田市教委が、説明不足などを理由に四月試行を中止する方針を固めたことが九日、分かった。昨秋から構想を練っていたが、公表して十日余りで計画が変更に追い込まれた形となった。 計画では、小中学校の二学期制は四〜十月中旬の前期と、十月中旬〜三月の後期に分ける。週五日制による授業時間の減少を補い、ゆとりある学習を図る目的だった。 市教委は、理解を示した市内の三小中学校を研究指定校にし、四月から試行する予定だった。試行については保護者説明会を開いて理解を得るのを前提とした。しかし公表後、市民から問い合わせが殺到し、市教委は説明不足を理由に見送る方針を固めた。 保護者には九日付文書で説明会開催の中止を知らせた。新年度からの二学期制研究指定校による実施延期を説明している。さらに、実施の方向で新年度以降に保護者や地域、学校、関係機関などと議論を深め、詳細に検討。学校の新体制が整った時期にあらためて検討する―としている。 市教委は昨年十一月の校長会で検討を説明。一月の臨時校長会など協議を重ねた。しかし、二十九日に市議会文教厚生委員会で市が初めて説明した際、議員から「子どもはモルモットでない」「間に合うのか」などの指摘も出た。 (2004.2.10)
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